【保存版】iPhone マイク セッティング 歌――内蔵/外付け/アプリ設定まで“明瞭でクリア”に録る完全手順

序章:迷わない全体設計――“元のS/Nを上げ、アプリはロスレス、距離と角度で仕上げる”

到達点の定義(ゴール)

  • 明瞭度:子音が滲まず、語尾の2拍が細らない。
  • 静けさ:環境ノイズが最小(無音区間の「サー」が目立たない)。
  • 一貫性:同条件で撮り、テイク間比較ができる(フォーマット/距離/角度を固定)。

この3点は研究・実測の双方で“良い録音”の条件と一致します。スマホ録音は十分戦えますが、環境・距離・設定を外すと明瞭度が崩れます。:contentReference[oaicite:1]{index=1}

最短ロードマップ(先に結論)

  1. 環境を静かに:エアコン/換気扇/PCファン/通知を停止。壁正面に厚手カーテン、床にラグで一次反射を抑制(クローゼット前は即効)。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
  2. マイクを口元へ:内蔵=数cmまで近接(無指向のため近接効果で低域暴れが少ない)/外付け単一指向=20〜30cm目安+オフ軸で破裂音回避。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
  3. アプリをロスレスへ:ボイスメモは必ず「非圧縮(ロスレス)」/GarageBandはWAV(44.1/48kHz, 24bit)で録る。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
  4. 伴奏はイヤホン再生:スピーカーを鳴らすと伴奏が回り込み、声が濁る。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
  5. 15秒テスト→A/B:無音→囁き→通常→サビの順でテスト、ON/OFFや距離差を即比較して微調整。:contentReference[oaicite:6]{index=6}

なぜ「近接+ロスレス+静音化」が効くのか

最新の比較研究では、スマホ録音は基準機材と主要指標で高い相関を持つ一方、環境ノイズ口元距離が測定値と聴感を大きく揺らす要因でした。iPhone内蔵マイクは無指向ゆえ、口元に寄せるほど信号対雑音比(S/N)が向上し、同じ声量でも明瞭さが増します。圧縮録音は倍音・残響情報を削るため、歌の艶が痩せやすい—だからこそ非圧縮(ALAC/WAV)に切替える価値が大きい、という整理です。:contentReference[oaicite:7]{index=7}

マイク種別の前提条件(選び方の地図)

  • 内蔵マイク:可搬性最強。無指向なので近接しても低域過多になりにくく、数cmまで寄せてS/Nを稼ぐのが正解。AGCの影響で静音部のノイズが持ち上がることがあるため、一定の声量静音環境をセットで。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
  • 外付け有線(Lightning/USB-C):単一指向で周囲ノイズを抑えやすい。専用アプリでゲイン/ローカット/リミッター等を事前設定すると録り音が安定。20〜30cm+オフ軸が起点。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
  • ワイヤレス:Bluetooth系は帯域と遅延の制約が大きく、歌録音には不利。専用デジタル無線(送受信機セット)なら高音質も、価格と運用を要確認。:contentReference[oaicite:10]{index=10}

アプリの基本設計(最初に直すべき3点)

  1. ファイル形式:ボイスメモ=設定→「オーディオの品質」→非圧縮。GarageBand=WAV/AIFF、44.1/48kHz・24bit。:contentReference[oaicite:11]{index=11}
  2. モニタリング:GarageBandの返しで遅延が気になるときは、エフェクト数を減らすかモニター無しで録って後処理。:contentReference[oaicite:12]{index=12}
  3. エフェクト:練習・評価用はドライで録る。リバーブ等は後から。カラオケ系アプリの自動処理はオフにできる範囲で。:contentReference[oaicite:13]{index=13}

屋内/屋外の原則(環境最適化の最短手順)

  • 屋内:静音(家電停止・窓扉閉)→正面に布/床にラグ→壁から離れて歌う→クローゼット前は即効。:contentReference[oaicite:14]{index=14}
  • 屋外:最大の敵は風。風防必須、風上に背を向け、遮蔽物のある場所を選ぶ。単一指向やショットガンで狙い撃ち。:contentReference[oaicite:15]{index=15}

15秒テスト・テンプレ(A/B基準化)

 0–3秒:無音(床ノイズ確認) 3–6秒:囁き(開き量確認) 6–9秒:通常(子音の輪郭) 9–15秒:サビ一節(語尾2拍の細りチェック)

この短尺を「距離違い」「ロスレス設定の有無」「内蔵 vs 外付け」でA/Bすると、何を直すべきかが即断できます。:contentReference[oaicite:16]{index=16}

これからの章立て(本稿の進め方)

  1. 内蔵マイクでここまでできる:距離・角度・ポップ対策とボイスメモの最適化。
  2. 外付け有線マイクの正解:指向性・ゲイン・専用アプリとGarageBand連携。
  3. ワイヤレス運用の現実解:使うなら“どこに注意すべきか”。
  4. 屋内外の環境づくり:一次反射と風の“物理対策”を最短化。
  5. チェックリスト&トラブル対処:無音・歪み・回り込みを一発で直す。

 

内蔵マイクでここまでできる:距離・角度・ポップ対策とボイスメモの最適化

内蔵マイクの“強みと限界”——正しい使い方なら練習・配信用に十分

iPhoneの内蔵MEMSマイクは無指向に近く、口元へ寄せても低域が過剰に膨らみにくい特性があります。正面の音と周囲音を広く拾うため、距離と環境を整えれば“明瞭でクリア”に録れます。逆に距離が離れるほど部屋鳴りとノイズが混ざり、子音の輪郭が滲みます。まずは距離3〜8cmの近接を基本に、角度・風防・環境で仕上げます。

距離・角度・高さ(3点セット)の実践

  • 距離3〜8cmを基準。サビなど強い所は一時的に10〜15cmへ“引く”。
  • 角度:息の直撃と破裂音(p/b)を避けるため、マイク開口を口から10〜20度外す“オフ軸”で当てる。
  • 高さ:口と同じ、またはわずかに下。顎上がりを防ぎ喉の圧迫を避ける。

ポップ・風対策(簡易)

  • 薄いティッシュ1枚+スマホケースの縁で簡易ポップフィルタ。息直撃を和らげられます。
  • 屋外は必ず風防(スマホ用スポンジや“デッドキャット”)を装着。風上に背を向け、遮蔽物のある場所を選ぶ。

持ち方・固定(扱いノイズをゼロに)

  • 手持ちは摩擦・タップ音が乗りやすい。ミニ三脚や譜面台固定が理想。
  • 手持ちする場合は、マイク開口を塞がない位置を軽くつまむ。ケースが開口を覆うと高域が鈍ります。

ボイスメモ(iOS)の最適設定:まず“非圧縮”に

  1. 設定 → ボイスメモオーディオの品質=非圧縮(ロスレス)を選択。
  2. 録音後の「強調録音」は軽度のノイズ低減に有効だが、強めると金属感が出ることがある。ON/OFFでA/Bして自然な側を採用。
  3. ファイル名にYYYYMMDD_Song_Take等の規則を採用し、同条件比較を容易にする。

クイックテスト(15秒)で仕上げる

 0–3秒:無音(床ノイズ) 3–6秒:囁き(開き量) 6–9秒:通常(子音の輪郭) 9–15秒:サビ(語尾2拍)

距離3→8→15cmの3パターンをA/Bし、語頭欠け・語尾細り・破裂音の少ない距離に決めます。

よくあるNG→即修正

症状原因修正
サー音が目立つ距離が遠い/環境ノイズ距離3〜8cmへ寄せ、家電停止・窓扉閉。
破裂音が痛い真正面・息直撃10〜20度オフ軸+簡易ポップ。
こもる・言葉が滲む部屋の一次反射正面に布、床にラグ、壁から離れて歌う。
触る音が入る手持ち振動・ケース接触固定設置、または持ち方を改善。

次章では、外付け有線マイク(Lightning/USB-C)でさらにノイズを抑え、解像度を上げる方法を解説します。専用アプリのゲイン・ローカット・安全なピーク設計まで踏み込みます。

 

外付け有線マイクの正解:指向性・ゲイン・専用アプリとGarageBand連携

選び方の地図――“部屋の現実”と用途で決める

  • 単一指向ダイナミック(ボーカル向け):未処理の部屋でも回り込みに強い。近接でS/Nを稼げ、破綻しにくい。まずはここから。
  • 単一指向コンデンサー(スタジオ系):静音・吸音が整っているなら解像度が高い。反射の多い部屋だと環境を拾いがち。
  • ラベリア(ピン):一定距離で声量が安定。服擦れとポップに注意。
  • ショットガン:狙い撃ちで周囲音を抑えたい動画運用向け。室内の反射には相性が分かれる。

接続の基本(USB-C/Lightning)

  1. デジタル接続を優先:USB-C(またはLightning)直結の“クラスコンプライアント”マイク/オーディオIFを選ぶ。アナログTRRSは誤認識や感度不足が起きやすい。
  2. 公式アダプタを使用:USB-C to USBやLightningカメラアダプタなどは純正推奨。給電が必要なマイク/IFは電源供給可のハブを併用。
  3. アプリのマイク権限を許可:iOS設定>プライバシーとセキュリティ>マイク。

距離・角度・高さ(有線外付けの基準)

  • 距離:単一指向のハンドヘルドは20〜30cmを起点。サビで押しそうなら30〜40cmへ一時的に“引く”。
  • 角度:口の正面を10〜30度オフ軸。ポップガードはマイク手前7〜10cm
  • 高さ:口と同高かやや下。顎上がりを防ぎ、喉の緊張を避ける。

ゲインの“安全ライン”――小さすぎず、決して歪ませない

  • マイク/IFの入力つまみで、通常 −12〜−18dB、最大 −6dB付近に収まるよう調整(アプリのメーターで確認)。
  • 歪み(クリップ)は後処理不能。サビで飽和するなら距離を引く→ゲインを1目盛り下げるの順で対処。

専用アプリ(メーカー提供)で“前処理”を整える

一部の外付けマイクは、純正アプリでゲイン、ローカット、リミッター等をセットできます。歌の基本は次の“薄味”です。

  • ローカット:80–100Hzで軽く(空調やハンドリング低域を整理)。
  • リミッター:保険として薄く。常時作動は避ける。
  • ノイズ抑制/AGC:練習・評価用はオフ。素材はドライが原則。

GarageBand(iOS)との最短連携

  1. 新規>オーディオレコーダー(マイク)を選び、入力を外部マイク(Mono)に。
  2. モニターは必要最低限。遅延が気になるときはエフェクトを切るか、マイク/IFの直モニターを使う。
  3. 録音はWAV/AIFF(44.1/48kHz・24bit)で書き出し。
  4. 判定はドライ再生(リバーブ・コンプはオフ)。A/Bで距離・角度・ゲインを微修正。

タイプ別・“まずこの設定”早見表

タイプ距離/角度前処理注意
ダイナミック(単一)20–30cm/10–20°オフ軸ローカット80–100Hz近接でS/N↑。サビは30–40cmへ。
コンデンサー(単一)25–35cm/10–20°オフ軸ローカット80–100Hz、リミッター薄反射を拾いやすい。簡易吸音を追加。
ラベリア胸元15–20cm、やや外向きローカット100Hz服擦れ対策。ポップに注意。

テスト手順(60秒で確定)

  1. 環境静音→距離20cm15秒パック(無音/囁き/通常/サビ)。
  2. 距離30cmで同じフレーズを再録。
  3. 2本をA/Bして、語頭欠け・語尾2拍の細り・破裂音の少ない距離に確定。

チェックリスト(録る前30秒で○×)

  • 外付けマイクを公式アダプタで接続、権限許可OK。
  • 距離20–30cm、10–30°オフ軸、口と同高(または少し下)。
  • ゲインは通常 −12〜−18dB、ピーク −6dB付近。
  • アプリは非圧縮、判定はドライ、伴奏はイヤホン再生。

 

ワイヤレス運用の現実解:使うなら“どこに注意すべきか”

結論:Bluetoothは“歌録音向きではない”。使うならデジタル無線一択

iPhoneとマイクを無線接続する方法は大きくBluetooth専用デジタル無線(2.4GHz 等)に分かれます。歌録音では、帯域・遅延・マイク側の送信プロファイルの制約から、一般的なBluetoothは明瞭度とタイミングに不利です。どうしても無線が必要なら、専用デジタル無線の送受信セットを選び、受信側はUSB-C/Lightning経由のデジタル接続で取り込む運用が現実解です。

Bluetoothが不利になる理由(歌の観点)

  • 帯域の制約:通話系プロファイルでは帯域が狭く、歌の倍音や語尾の余韻が削られやすい。音楽再生時は広帯域でも、“マイク入力”に切り替わると狭帯域プロファイルに落ちる挙動が一般的です。
  • レイテンシ(遅延):モニタリングや動画のリップシンクがズレやすい。練習のフィードバック精度が下がります。
  • 自動制御の影響:端末やイヤホン側のAGC/NRが入ると、語尾2拍の細りや“水中感”が出やすい。A/B判断が難しくなります。

無線を使うなら:専用デジタル無線(2.4GHz等)の運用指針

送受信一体のデジタル無線(ラベリア/トランスミッタ+レシーバ型)は、広帯域・低遅延で歌に向きます。導入時は次のチェックを必ず。

  1. 接続形態:レシーバがUSB-C/Lightningデジタル出力に対応しているものを優先。TRRSアダプタ経由はレベルや認識でつまずきやすい。
  2. ゲイン設計:トランスミッタ入力→レシーバ出力→iPhone側の録音アプリの3段で過不足がないかA/B(通常 −12〜−18dB、最大 −6dB付近)。
  3. 指向性と設置:ラベリアは胸元15〜20cm・やや外向き。ブレスが多い曲は口からの直風を避ける角度に。服擦れをテープ等で抑える。
  4. ローカット/リミッター:可能ならローカット80–100Hzを浅く、リミッターは“保険”で薄く。常時作動は避ける。
  5. 電波・電源:2.4GHz帯は混雑しやすい。Wi-Fiルータ横を避け、見通し線を確保。残量表示のある機種を選び、長時間配信は給電しながら運用。

ワイヤレスのA/Bテスト(60秒で可否判断)

  1. 無線ON・屋内静音で「無音→囁き→通常→サビ」の15秒パックを録る。
  2. 同条件で有線(外付け)または内蔵近接でもう1本録る。
  3. 2本をA/Bし、語頭欠け・語尾2拍の細り・服擦れ・RFノイズの少ない方を採用。拮抗なら無線で可、劣るなら有線へ戻す。

トラブル早見表(ワイヤレス)

症状主因即対処
シャー/プツプツが混じるRF干渉・距離・見通し遮断レシーバをiPhone近傍・見通しに/ルータや金属物から離す。
語尾が細る・息が吸われる内蔵NR/AGCが強い・ゲイン過低送受でゲインを上げ−12〜−18dB域へ/端末側の自動処理をオフ。
服擦れ・タッチノイズラベリア固定不良ケーブルをループ留めして引っ張られを吸収/スポンジ風防を追加。
口と音がズレる内部遅延+動画同時撮影アプリのレイテンシ補正有無を確認/無線強度を“低〜中”に落とし遅延を最小化。

チェックリスト(配信・収録前30秒)

  • 無線はデジタル送受・USB-C/Lightningのデジタル取り込み
  • 距離と角度:ラベリア=胸元15–20cm・やや外向き。ハンドヘルド=20–30cm・10–30°オフ軸。
  • ゲイン:通常 −12〜−18dB/最大 −6dB付近。
  • 静音化:家電停止・窓扉閉。服擦れ・ケーブル引っ張りなし。
  • 15秒パックのA/B録音で採否を確定。

 

屋内外の環境づくり:一次反射と風の“物理対策”を最短化

屋内:一次反射を3点だけ止める(正面・床・天板)

部屋鳴りは歌の子音をにじませ、語尾の明瞭さを奪います。まずは“最短の3点止め”。①歌う方向の正面、②足元の、③卓上なら天板。ここに柔らかい素材を当てるだけで、明瞭度が大きく改善します。

  • 正面:厚手カーテン・毛布・布団を壁に掛ける(幅=肩幅×2が目安)。
  • :ラグやカーペットを敷く(マイク前〜足元まで)。
  • 天板:卓上ならタオルやスポンジを敷く。譜面台にも薄手布で反射抑制。

さらに、クローゼット前(衣類面に向かう)や、本棚の“凸凹”を背面に置くと拡散が働き、フラッターエコーが収まりやすくなります。

配置テンプレ(文字図)

 [布・毛布] ← 歌う方向(正面吸音) ↑ (あなた) —— 0.2〜0.4 m —— [マイク/スマホ] ↓ [ラグ](足元一帯) 

“部屋チェック”は手拍子と15秒パックで

  • 手拍子テスト:パチン→「ビヨン/チリチリ」と尾を引けば反射過多。正面布を広げ、床ラグを敷き足す。
  • 15秒パック:無音→囁き→通常→サビを録音し、布の有無でA/B。語頭の立ち上がり語尾2拍の聴こえ方で判断。

屋外:風と環境音の“源流”を断つ

屋外最大の敵は広帯域の環境音(交通・人混み)。風が1 m/sでも無加工の内蔵マイクは簡単に飽和します。対策は次のとおり。

  • 風防:スマホ用スポンジや“デッドキャット”を装着。ない場合はティッシュ+メッシュで代用(音量を落としすぎない薄さで)。
  • 風向き:必ず風上に背を向ける。建物の陰・生垣・車の風下など、風が巻かない場所を選ぶ。
  • 時間・距離:交通・人通りが少ない時間帯/場所へ。広場中央よりも壁面近くの“遮蔽”が効きやすい。

内蔵/外付けに共通する“速効の静音化”

  • 家電停止:エアコン・換気扇・PCファン・加湿器を切る。スマホは機内モード(録画時は時計同期の必要に応じてWi-Fiのみ)。
  • 回り込みゼロ:伴奏は必ずイヤホン再生。スピーカーは鳴らさない。
  • 固定設置:手持ちは扱いノイズの温床。ミニ三脚・クランプ・譜面台固定を基本に。

距離と角度の見直しで“環境ノイズ”を相対的に下げる

同じ環境でも、口元まで寄せれば寄せるほどS/Nは上がります。内蔵は3〜8cm、外付け単一指向は20〜30cm+10〜30°オフ軸が起点。サビは一時的に引いてピークを逃がす、という“可変距離”運用を取り入れると、無理な後処理が要らなくなります。

ケース別・即効ワーク

症状原因30秒でやること
サー音が常に乗る家電・交通・口元が遠い家電OFF→距離3〜8/20〜30cmへ→正面布+床ラグを追加。
言葉が滲む/こもる一次反射・机反射正面布を肩幅×2、天板にタオル、壁から50cm離れて歌う。
破裂音・息直撃が痛い真正面狙い・風防なし10〜30°オフ軸+簡易ポップ(風防)。サビは+5〜10cm引く。
屋外でボコボコ風切り風防なし・風上風防装着→風上に背→遮蔽物のある場所へ移動。

仕上げの“15秒パック”で可否判断

 0–3秒:無音(床ノイズ) 3–6秒:囁き(開き量) 6–9秒:通常(子音の輪郭) 9–15秒:サビ(語尾2拍) 

布・ラグ・距離・角度の各パターンをA/Bし、語頭欠け・語尾2拍の細り・破裂音が最小の組合せに決めます。判断は必ずドライ再生で。

 

チェックリスト&トラブル対処:無音・歪み・回り込みを一発で直す

録る前30秒プリチェック(固定テンプレ)

  • 環境静音:エアコン/換気扇/PCファン/通知OFF、窓扉は閉。
  • 伴奏はイヤホン:スピーカー再生は回り込みの元。
  • 距離・角度:内蔵3〜8cm/外付け20〜30cm+10〜30°オフ軸、口と同高〜やや下。
  • 固定設置:ミニ三脚・譜面台でスマホ/マイクは必ず固定。
  • フォーマット:ボイスメモ=非圧縮、GarageBand=WAV/AIFF(44.1/48kHz・24bit)。
  • 15秒パック:無音→囁き→通常→サビでテスト録音し、A/Bで距離・角度を微修正。

症状別・原因と即対処(最短ルート)

症状主因30秒でやること
無音(録れない)権限未許可/入力先誤り/ケーブル不良設定>プライバシー>マイク許可→アプリ再起動/外付けは公式アダプタで再接続。
小さすぎ・ザラつき距離が遠い/ゲイン不足(外付け)内蔵=3〜8cmへ寄せる/外付け=20〜30cmで入力レベルを通常−12〜−18dB、最大−6dB付近に。
サビで歪む・押し声ゲイン過多/距離一定サビだけ+5〜10cm“引く”→まだ歪むならゲインを1目盛り下げる。
破裂音・息直撃が痛い真正面狙い・風防なし10〜30°オフ軸+簡易ポップ(ティッシュ薄/風防)。
言葉が滲む・こもる一次反射(壁/床/天板)正面に布、床にラグ、机にタオル。壁から50cm離れて歌う。
伴奏が混ざる・ハウリングスピーカー再生/回り込みイヤホン再生へ切替、スピーカーはミュート。
触る音・カサカサ手持ち振動/ケースが開口を覆う固定設置、ケースがマイク開口を塞がないか確認。
屋外でボコボコ風切り風防なし/風上に向く風防装着→風上に背→遮蔽物のある場所へ移動。
Bluetoothで細る・遅れる狭帯域プロファイル/遅延有線へ戻すか、専用デジタル無線+USB-C/Lightning受信に切替。

チェックポイント(録った後の“ドライ判定”)

  • 波形の頭:四角く潰れていないか(クリップ)。潰れていれば要再録。
  • 語頭の立ち上がり:子音が見える/聴こえるか。見えなければ正面布や距離を見直し。
  • 語尾2拍:途中で細っていないか。距離・角度・息配分を調整、アプリのNR/AGCはオフへ。

“15秒パック”の使い回しで、毎回同条件比較

 0–3秒:無音(床ノイズ) 3–6秒:囁き(開き量) 6–9秒:通常(子音の輪郭) 9–15秒:サビ(語尾2拍) 

距離(近・中・遠)/角度(0°/10°/20°)/環境(布あり/なし)でA/Bし、最小の調整で最大の改善を得ます。記録はYYYYMMDD_Song_Takeで統一。

“救急セット”——常備しておくと困らない小物

  • ミニ三脚・クランプ(固定用)/ポップガード or 風防/厚手布&ラグ(簡易吸音)/公式アダプタ(USB-C/Lightning)/有線イヤホン。

 

まとめ:今日から回す“iPhone歌録音テンプレ”

最短テンプレ(30分)

  1. 環境 5分:家電停止・窓扉閉→正面に布・床にラグ→伴奏はイヤホン。
  2. 距離/角度 5分:内蔵3–8cm/外付け20–30cm+10–30°オフ軸、口と同高〜やや下。固定設置。
  3. 設定 5分:ボイスメモ=非圧縮、GarageBand=WAV/AIFF(44.1/48kHz・24bit)。アプリの自動処理はオフ。
  4. 15秒パック 5分:無音→囁き→通常→サビを録音、距離/角度をA/Bで確定。
  5. 本番 10分:テイク数は3本まで。YYYYMMDD_Song_Takeで保存、ドライで判定。

“薄味の原則”で劣化を防ぐ

  • 素材は非圧縮、加工は最小限。判定は必ずドライ再生
  • 距離は可変(サビで+5〜10cm“引く”)。破裂音はオフ軸+簡易ポップで物理対策。
  • 無線は可否A/B。劣る場合は有線/内蔵に戻す勇気を。

1週間の目標(現実解)

  • 録音安定:毎回クリップゼロ、無音トラブルゼロ、伴奏回り込みゼロ。
  • 可読性:語頭の立ち上がりが見える波形/語尾2拍が細らない録音。
  • 再現性:同条件フォーマット&命名規則で比較がすぐできる。

コピペ用・最終チェックリスト(配信/収録直前60秒)

  1. 静音OK/正面布・床ラグ設置/イヤホン再生。
  2. 距離・角度:内蔵3–8cm/外付け20–30cm+10–30°オフ軸。
  3. フォーマット:ボイスメモ=非圧縮/GB=WAV/AIFF(44.1/48kHz・24bit)。
  4. 15秒パックでA/B→語頭・語尾OKを確認。
  5. 3本だけ本番テイク→最良1本を採用。

今日からこのテンプレで“明瞭でクリア”なiPhone歌録音が作れます。重要なのは環境→距離→設定の順に整えること。素材が整えば、後処理は最小で済み、歌のニュアンスを壊しません。

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