10分ボイトレで滑舌は変わる?話し方と歌声をクリアにする最速メソッド

「なんかモゴモゴしてるね」——その原因、滑舌にあります

話していて「もう一度言って?」と聞き返されたり、歌を録音して聞いてみたら「あれ、言葉がぼやけてる…」と感じた経験、ありませんか?

多くの人が「滑舌が悪い=舌の動きが鈍い」と思いがちですが、実はそれだけではありません。
口の開き方、頬や唇の筋肉、息の圧、そして「発音の意識」——この4つが揃っていないと、どんなに練習しても言葉はハッキリ届きません

でも、安心してください。「滑舌」は1日10分のトレーニングで変わります。

特別な機材も、難しいトレーニングも必要ありません。
必要なのは、“順番を守った10分間”を、毎日コツコツ積み上げること

本記事では、以下のような悩みを持つ方に向けて、最短・最小ストレスで滑舌を改善する方法をお届けします。

  • 話すとこもって聞こえると言われる
  • カラオケで歌詞が伝わらないと感じる
  • 声に自信が持てない
  • 声を届けたいけど、伝わらないもどかしさがある

次の章では、まず「なぜ滑舌が悪くなるのか?」
その根本原因を、発声・表情筋・息の使い方などの観点から解説します。

なぜ滑舌が悪くなるのか?|“聞き取りにくさ”の原因とは

「言ってるつもり」でも、伝わらないのはなぜ?

自分ではしっかり話しているつもりなのに、なぜか伝わらない。
「え?今なんて言ったの?」と何度も聞き返される。
これは「音量」や「発音」以前に、発声器官の使い方と認識のズレが原因になっていることが多いです。

1. 舌の“速さ”よりも“位置と圧”が問題

● 舌が速く動けば滑舌が良くなる、は誤解

確かに舌の動きは滑舌に関係しますが、それ以上に大事なのは、「どこに当てるか」「どのくらいの力で」というポイント。
例えば「た行」の発音が不明瞭な人は、舌先の位置が上顎の正しい位置に届いていなかったり、動き出しが遅かったりします。

● 舌の“支え”がないと、音が浮いてしまう

発音は舌だけの運動ではありません。
実際には、顎・頬・唇・喉・呼気の圧が連携して「はっきりした音」が成立します。
舌が不安定な状態では、音がブレて“ボヤけた”印象になります。

2. 息の量が足りないと、すべてが弱く聞こえる

● 滑舌は“呼吸の問題”でもある

多くの人が見落としがちですが、息が弱いと、どんなに明確に発音しても聞こえにくくなります。
特に、語尾が消える・文末がこもる人は、そもそも息の支えが足りていないのが原因です。

● 声が小さい人=滑舌が悪いと思われるリスク

実際には言えていても、聞き手には「聞き取れない=滑舌が悪い」と受け取られることがあります。
これは、息の勢いがなく声の芯が届いていないときに起きる典型例です。

3. 唇・頬・表情筋の“動きの少なさ”

● 表情筋が固まっていると、口の動きも鈍くなる

マスク生活やオンライン化により、日常で口を大きく動かす機会が減っています。
すると、言葉を区切る“表現の輪郭”がぼやけるようになり、聞き手にとって「何を言ったか分かりづらい」声になります。

● 滑舌が良い人は、実は“表情が豊か”な人が多い

滑舌が良い=舌が速いと思われがちですが、実は
唇や頬の筋肉がしっかり動く→口の開きが大きい→音がクリアになるというルートで成立しているのです。

4. 音の“意識”がないと、無意識にサボる

● 「聞き取りやすく話す」意識がないと、音が丸まる

自分ではしっかり言っているつもりでも、実際は“口の中で丸めて出しているだけ”になっている人は少なくありません。
これは「相手に届けよう」という意識が音に乗っていない状態。

● 歌も同じ。滑舌が悪いと歌詞が伝わらない

「歌詞がぼやけて聞こえる」と言われる人は、母音や子音の輪郭が崩れている可能性があります。
語尾の処理、アクセントの明確さ、フレーズの切り方など、すべてに「伝える意識」が乗ることで、滑舌のクリアさが変わります。

滑舌の悪さ=“滑舌の技術”不足ではなく、“体の使い方”の乱れ

要するに、滑舌が悪いからといって、「滑舌だけを鍛える」トレーニングでは効果が薄いということ。
必要なのは、

  • ● 息の支えをつくる腹式呼吸
  • ● 口まわりの筋肉をほぐすフェイスワーク
  • ● 舌と唇を正しい位置と力で動かす練習
  • ● 「伝える音」として出す意識

次章では、それらすべてを10分にまとめた「滑舌改善トレーニングメニュー」をご紹介します。

10分で変わる!滑舌ボイトレ基本メニュー

滑舌を変えるには「順番」がすべて

「早口言葉を言えば滑舌がよくなる」
そう信じて、とにかく噛まずに言う練習だけしていませんか?
実はそれ、効果が出るのは“すでに基礎が整っている人だけ”です。

大事なのは、息・筋肉・口の動き・発音意識を「正しい順序」で整えること。
この章では、それらを毎日10分で行えるよう設計した、初心者でも継続できるメニューをご紹介します。

STEP1|呼吸と姿勢を整える(2分)

● やり方:

  • 壁に背中をつけて立つ(頭・肩・お尻・かかとをつける)
  • 鼻から5秒吸って、口から10秒かけて吐く
  • 胸とお腹が膨らむか、体感しながら3セット

● 目的:

発音のすべての“支え”となるのが呼吸です。
ここを整えないと、すべての音が弱く、届かないものになってしまいます。

STEP2|口・頬・唇の筋肉を起こす(3分)

● やり方:

  • 口を「いー」「うー」で思い切り動かす ×10セット
  • 頬を片方ずつ膨らませて、左右交互に入れ替え ×10秒
  • 唇をとがらせたり横に引いたりを交互に ×10回

● 目的:

無表情で固まった筋肉では、どんなに舌を動かしても言葉がぼやけます。
「音を作る表情筋」=「発音の輪郭を作る道具」を目覚めさせましょう。

STEP3|舌・唇のトレーニング(3分)

● やり方:

  • 舌を大きく上下・左右・円を描くように回す(1分)
  • 「らりるれろ」「たちつてと」「ぱぴぷぺぽ」を1音ずつゆっくり明確に10回
  • 「まみむめも」「さしすせそ」を母音を強調して発音

● 目的:

滑舌の主役=舌の位置と動きを整えます。
ポイントは「速く」ではなく、「1音ずつ正確に、丁寧に」。

STEP4|母音分解発声(1分)

● やり方:

  • 「ありがとう」を「あ・い・あ・お・う」と母音に変換して発声
  • 「こんにちは」は「お・い・い・あ」など

● 目的:

言葉の「響き」や「明瞭さ」は母音で決まります。
母音の輪郭が立つだけで、滑舌は一段クリアになります。

STEP5|伝わる発音を意識する早口言葉(1分)

● やり方:

  • 「生麦生米生卵」「赤巻紙青巻紙黄巻紙」など
  • 最初はゆっくり→徐々にスピードアップ

● 目的:

このステップは「仕上げ」として行います。
滑舌だけでなく、“音を届ける意識”を持って発声することが重要です。

補足:10分の積み重ねが“言葉の通りやすさ”を変える

この5ステップで、滑舌に必要なすべての要素(呼吸・筋肉・舌・母音・表現)を網羅できます。
しかも、わずか10分。
次章では、このメニューを習慣化しやすくするコツを紹介していきます。

“10分滑舌トレ”を継続するための工夫と習慣化テク

続けられる人と、三日坊主になる人の違いは「気合い」ではない

滑舌改善トレーニングは、“習慣になった瞬間”から劇的に変化が加速します。
でも、最初の3日間・1週間でやめてしまう人も多いのが事実。
この章では、10分滑舌トレを無理なく続けられる仕組みを紹介します。

1. 「トリガー」を決めるだけで続く確率は倍増

● 習慣化のコツ=他の習慣にくっつける

例えば、

  • 朝の歯磨き後にそのまま鏡の前で口・頬トレ
  • 夜のスキンケア中に母音分解トレを小声で
  • 仕事の前に1分だけ早口言葉を入れて脳と口を起こす

「何かのあとにやる」だけで、滑舌トレは習慣になりやすくなります。

2. 録音や動画で“変化を可視化”する

● 小さな変化も「見える」とやる気につながる

滑舌の変化は“自分では分かりづらい”もの。
だからこそ、録音やスマホで動画を撮っておくと、数日後・1週間後の違いが客観的に見えてきます。

● おすすめ記録フォーマット:

  • 4/1:「生麦生米生卵」録音 → ちょっと詰まる
  • 4/3:口の開きに意識 → 滑らかさが増した
  • 4/7:「こんにちは」を母音分解したら音がはっきり

このように「努力と結果」を言語化・可視化することで、継続モチベーションが爆上がりします。

3. 「できた感覚」を残すのが習慣化の鍵

● 成果ではなく“手応え”に注目する

「今日は舌がよく動いた」「口の開きがスムーズだった」など、実感できた変化を記録しておくことで、脳が「これを続ける価値がある」と認識します。

● 逆に「調子が悪い日」も大切にする

思ったように動かない、詰まった、という日は「じゃあ今日は母音だけ丁寧にやろう」といった柔軟な対応が、習慣を支えます。

4. 成功体験に“ごほうび”をつける

● 脳は報酬があると「またやろう」と思う

1週間続けたら好きなスイーツを食べる、録音で良い変化が出たらお気に入りのグッズを買うなど、“行動の結果”にご褒美を設定してみましょう。

● 習慣化のためのちょっとした仕掛け

  • 早口言葉が上手く言えたらSNSに載せて反応を見る
  • 日曜夜に“1週間の成長ボイス”を残す

こうした「楽しさ」×「記録」×「承認」のサイクルが滑舌改善を習慣に変えてくれます。

5. 「続けられなかった日」こそが次に活きる

1日サボったからといってリセットではありません。
むしろ「なぜ今日はやらなかったのか?」「やりづらかった理由は?」と向き合うことが、継続率を上げる最大のきっかけになります。

● 習慣は「毎日やる」より「やめないこと」

滑舌トレは毎日でなくてもいい。
1日置きでも、3日に1回でもOK。
大切なのは、“やめていない”という状態を保ち続けることです。

次章では、この習慣化テクを活かして、「1週間で話しやすさが変わる」滑舌トレーニングプランをご紹介します。

1週間で“伝わる声”をつくる滑舌トレーニングプラン

たった10分。されど10分。それが“伝わる声”への第一歩

この章では、これまでご紹介してきた内容をもとに、1日10分・7日間で滑舌の体感を変えるためのトレーニングプランをご提案します。
「言葉が伝わるって、こういうことか」と実感できる1週間です。

DAY 1|土台づくり:息と姿勢を整える

  • 壁立ち姿勢で深呼吸3セット(3分)
  • 口・頬の表情筋ほぐし(3分)
  • 母音分解「ありがとう」「こんにちは」(4分)

まずは“音が届く身体”を作ることから。
滑舌改善の基礎は、口の動きより呼吸と軸の安定です。

DAY 2|「音の輪郭」を立てる日

  • 舌・唇・あごの動き強化トレ(3分)
  • 「らりるれろ」「たちつてと」×10回(3分)
  • 動画で口の動きを撮影・確認(4分)

“口先”でしゃべる癖をやめ、「音の通り道」を整えましょう。
この日は「しっかり動かす」ことを徹底します。

DAY 3|“届く声”を出す準備

  • 腹式呼吸+ロングブレス(3分)
  • 「まみむめも」+母音強調トレ(3分)
  • 録音チェック:「滑舌がクリアに聞こえるか?」(4分)

滑舌が良くても、声に芯がないと届きません。
この日は「音の強さ」×「明瞭さ」を両立させる日。

DAY 4|早口言葉で“テンポ”と“音の処理”を磨く

  • リズムに乗せて「赤巻紙青巻紙黄巻紙」(3分)
  • 母音だけを抜き出して発音練習(3分)
  • 録音で「語尾の消え」を確認(4分)

滑舌トレにおいて「速さより丁寧さ」が優先ですが、
この日はスピード感も意識しながら、「噛まずに、でもクリアに」を目指します。

DAY 5|“伝える”意識を加える日

  • 「ありがとう」「ごめんなさい」など感情語で発音練習(3分)
  • 「伝える口の開き方」を鏡でチェック(3分)
  • 歌詞や詩の一節を、明瞭に声に出して読む(4分)

ここから先は、“口の動き”ではなく“届ける意識”にフォーカス。
発音ではなく、表現が滑舌を変えるということに気づける日です。

DAY 6|これまでの録音を聴き比べる日

  • DAY1・3・5の録音を再生して比較(5分)
  • 「違い」を言語化・メモ(3分)
  • 気になったポイントのトレーニングを再実施(2分)

人は“気づけたとき”に伸びます。
この日は「自分の声を“他人のように”聴く」視点を持ちましょう。

DAY 7|ベストテイクを残す“発信の日”

  • 好きな1フレーズ or 早口言葉を録音(4分)
  • 今日の滑舌に自己採点をつける(2分)
  • 「伝わった」と感じたポイントを記録(4分)

滑舌は「伝わった」と実感できるとき、最も嬉しくなります。
その快感が、次の1週間を続ける原動力になります。

「聞き返されない自分」への第一歩は、10分から

「滑舌が悪い」「通らない」と言われた過去も、
この7日間で「なんか最近声がクリアだね」と言われる日常に変えられます。

大事なのは、早く言うことではなく、届く言葉を“丁寧に積み上げる”こと
今日から10分、あなたの「伝える力」を鍛え直してみませんか?

 

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