結論と全体像:低音ささやきは“落ち着き+没入”を同時に生む。安全に再現する設計図
ASMRで「低音」が効くのはなぜか(超要約)
ASMRでは、ささやきや穏やかな話し声が主要トリガーで、視聴中に心拍が有意に低下し、リラックス指標が改善します。音響側の分析でも、スペクトル重心が低い“暗い音色”=低音寄りの刺激ほどASMRの強度が上がりやすく、囁き声は高域が削れて低域が強調されるため理にかなっています。神経科学的にも、低音のソフトボイスは「安心」「没入(集中)」に関わるネットワークを同時に動かしうることが示されています。つまり、低く・やさしく・近くが、ASMRの本質に沿った声の設計思想です。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
“低音ささやき”の正体を誤解しない
ここで言う低音は、喉を押し下げた重低音ではありません。ASMRの主役は、スペクトルが低域へ傾いた暗い音色と、小さな声量でも均一でやわらかな息です。囁きは基本周波数(ピッチ)を伴わず、耳障りな高調波が少ないため、結果として「低く聴こえる」方向へ寄ります。喉で無理に下げるのではなく、息の流れ・共鳴・口の形・マイク距離で“暗さ”を作るのが安全です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
本記事のゴール(できること)
- 低音ASMRの科学的根拠と、「聞き手の心拍が落ち着く」仕組みを理解する。
- 喉を痛めずに続けられる低音ささやきのフォーム(息・共鳴・口形・語尾)を身につける。
- 5分導入メニューと収録前チェックで、今日から安定した低音を再現する。
- マイクの距離・角度・ゲイン、軽めのEQで“暗い音色”を仕上げる。
今日からできる「5分導入メニュー」(小声・近接前提)
- 30秒:姿勢セット…骨盤を立て、首長め・肩脱力。胸郭が縦に動く姿勢を作る(息が細く一定に出る準備)。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
- 60秒:SOVTE(ストロー/リップロール)…とても小音量で、前へ抜ける息を一定に。声門の衝撃を抑え、暗く滑らかな音色の土台に。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
- 60秒:ハミング→囁きa…鼻先に軽い振動→口を少し縦に開けて「a」をごく小さく囁く。高域が立たない口形をその日の基準に。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
- 60秒:語頭「息→声」/語尾0.5秒水平…短文をささやきで。語頭は息の上に子音をそっと置き、語尾は0.5秒まっすぐ保って消す(ザラつき防止)。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
- 30〜60秒:マイク合わせ…口元15〜30cm、ややオフ軸、ピーク−10〜−6dBFS。ポップを避け、近接で低域を自然に稼ぐ。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
低音を“痛めず”に作る4要素(実践の型)
1) 息:細く長く一定に(吐き切らない)
囁きは息そのものが音です。吐き切る直前で止める「余白呼吸」にすると、次の語頭で荒れずに入れます。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
2) 共鳴:喉奥ではなく口先へ
鼻先〜唇の前あたりに振動のイメージを置き、口は縦に薄く開ける。これで高域が立ちにくく、暗く柔らかな音色に寄ります。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
3) 口形:母音は短め・子音は手前に
子音の当たりをわずかに早め、母音を拍位置に乗せると、音量を上げずに“近さ”が出ます。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
4) 距離:近接で“暗さ”を補う
マイクは近接+オフ軸(30〜45°)。ポップ/歯擦音を抑えつつ、近接効果で低域感を自然に足せます。EQはまず不要高域の抑制から(やりすぎ禁止)。:contentReference[oaicite:10]{index=10}
NG/OK早見表
NG:喉を下げて重低音を無理に出す/強く吐いてノイズ増 OK:SOVTE→ハミング→囁きで“暗い音色”へ寄せる/息は細く一定 :contentReference[oaicite:11]{index=11}NG:マイク遠め+大声(張り上げて高域が立つ)OK:近接15〜30cm・軽オフ軸・ピーク−10〜−6dBFSで小声のまま録る この先の構成
- 低音ASMRのための声の作り方(フォーム):息・共鳴・口形・語尾の実技
- 低く聴かせる音響設計:距離・角度・ゲイン・EQの最小セット
- 5分→15分の段階メニュー:安全な低音化トレーニング
- 台本と言い回し:語頭は息→声/語尾は水平0.5秒
- トラブル対処:ザラつき・ヒス・息切れ・地声化
低音ASMRのための声の作り方:息・共鳴・口形・語尾の実技
設計思想:低く・やさしく・近くを“息と共鳴”で作る
ASMRでは、囁き声や穏やかな語りが主要トリガーで、心拍の有意な低下などリラックス指標が向上します。低域寄りの暗い音色ほどASMR強度が上がりやすいという分析もあり、「低く・やさしく・近く」の設計が理にかないます。ここで言う“低音”は喉を押し下げる重低音ではなく、スペクトル重心を下げた暗い音色と小さく均一な息で生む低域感です。:contentReference[oaicite:0]{index=0} :contentReference[oaicite:1]{index=1}
囁きは基本周波数(ピッチ)を伴わず、フォルマント配置とスペクトル傾斜(高域減衰)で音色が決まります。したがって“低音らしさ”は、息の流れ・共鳴位置・口形・マイク距離で安全に作るのが最短です。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
STEP 1|息:細く・長く・一定(吐き切らない「余白呼吸」)
- フォーム:鼻から静かに吸い、口で細く一定に吐く。吐き切る手前で止め、次の吸気に余裕を残す。これで語頭のノイズやザラつきが出にくくなります。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
- ミニ練習(60秒):「h+a」の無声→囁き。息→子音→母音の順で乗せ、強く吐いてホワイトノイズが増えないレベルを探す。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
STEP 2|共鳴:喉奥× → 口先○(前方フォーカス)
喉で押して低くするのではなく、鼻先〜口唇前に振動の“置き場”をつくります。SOVTE(ストロー/リップロール)→ハミングから入ると、声帯衝撃を抑えたまま前方共鳴に乗り換えやすく、暗く柔らかな音色を得やすい設計です。:contentReference[oaicite:5]{index=5} :contentReference[oaicite:6]{index=6}
- ミニ練習(90秒):
①ストローで10秒×3(極小音量)→
②「んー」を鼻先に当てる→
③口を縦に薄く開いて「a」を小さく囁く(高域が立たない口形=今日の基準)。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
STEP 3|口形とタイミング:子音は手前、母音は拍に置く
ASMRは音量を上げにくいので、明瞭度=近さを口の運びで作ります。子音の当たりをわずかに早め、母音を拍位置に水平で置くと、音量を上げずに“耳元感”が増します。滑舌運動(チューイング、ラ行・サ行のゆっくり読み)は短時間でも自己認知の明瞭さ向上に役立ちます。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
- ミニ練習(60秒):「ささやき」「しずかな」「ことば」を各3回、子音早め→母音水平で囁く。耳障りな高域が立たない口形に微調整。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
STEP 4|語尾:0.3〜0.5秒まっすぐにしてから消す
語尾で急に力を抜くとヒスノイズやザラつきが立ちます。最後の短い区間を水平(音色・息を変えない)で保ち、そっと消すだけで“柔らかい低音”が残ります。短時間SOVTE→ハミングの流れで仕上げ、語尾にだけ意識を配ると安定します。:contentReference[oaicite:10]{index=10} :contentReference[oaicite:11]{index=11}
安全運用:喉を守りながら“暗く近い”音にする
- 過内転を避ける:レゾナント系の発声(barely adducted)で声帯衝撃を下げる。ささやき前後のSOVTEは安全な立ち上がり/収まりに有効。:contentReference[oaicite:12]{index=12} :contentReference[oaicite:13]{index=13}
- “低音=喉下げ”はNG:囁きはF0が無く、フォルマントとスペクトル傾斜で暗さが決まる。喉で無理に下げない。:contentReference[oaicite:14]{index=14}
- マイクで低域感を補う:近接+軽いオフ軸で低域感を自然に。ピーク−10〜−6dBFS、ポップ回避の距離運用を徹底(必要ならポップガード)。:contentReference[oaicite:15]{index=15} :contentReference[oaicite:16]{index=16}
“低く聴かせる”ための最小音響セット(声づくりと同時に)
- 距離・角度:口元15〜30cm、30〜45°オフ軸。近接効果を味方にしつつポップと歯擦音を抑える。:contentReference[oaicite:17]{index=17}
- レベル:配信/収録側のピーク−10〜−6dBFS。小声のまま“マイクに任せる”。:contentReference[oaicite:18]{index=18}
- EQ:まず不要高域を軽く抑え、耳障りなヒスを減らす。暗い音色を作りやすい(やりすぎ注意)。:contentReference[oaicite:19]{index=19}
90秒ルーティン(収録直前の仕上げ)
- ストロー10秒×3(極小音量)→ハミング10秒(鼻先)→囁きa10秒。:contentReference[oaicite:20]{index=20}
- 短文10秒:語頭は息→子音→母音、語尾は水平で消す。:contentReference[oaicite:21]{index=21}
- マイク合わせ30秒:距離とピーク確認、オフ軸でポップ確認。:contentReference[oaicite:22]{index=22}
つまずき→即応
- ザラつく/ヒスが多い:吐き切らない、語尾を水平、不要高域を軽く整理。:contentReference[oaicite:23]{index=23} :contentReference[oaicite:24]{index=24}
- 低くならない:喉で下げない。前方共鳴+近接で低域感を補い、口を縦に薄く。:contentReference[oaicite:25]{index=25} :contentReference[oaicite:26]{index=26}
- 喉が疲れる:SOVTE→レゾナント系に戻す。強い内転や張り上げをやめ、マイクで音量を作る。:contentReference[oaicite:27]{index=27} :contentReference[oaicite:28]{index=28}
チェックリスト(60秒)
□ 息は細く長く一定(吐き切らない)で運べたか :contentReference[oaicite:29]{index=29} □ 前方共鳴(鼻先〜口先)で暗い音色に寄せられたか :contentReference[oaicite:30]{index=30} □ 子音は手前・母音は拍、語尾は水平で消せたか :contentReference[oaicite:31]{index=31} □ 15〜30cm・軽オフ軸・ピーク−10〜−6dBFSで録れたか :contentReference[oaicite:32]{index=32}低く聴かせる音響設計:距離・角度・ゲイン・EQ
設計の前提:声は小さく、音は機材で大きく
ASMRの低音づくりでは、声そのものを張り上げず、マイク位置とゲイン設計で“近くて暗い音色”を作るのが安全です。配信ソフトのメーターでピーク−10〜−6dBを目安に整えれば、小声でも十分な音量が確保でき、無駄な張り上げを避けられます。あわせてヘッドホンで自分の声をモニターすると、実際の聞こえ方が把握でき、過大発声を防げます。:contentReference[oaicite:0]{index=0} :contentReference[oaicite:1]{index=1}
距離:低域感は“近接”で稼ぐ(ただし行き過ぎない)
単一指向性マイクは近づくほど近接効果で低域が増えます。ASMRではこの特性を利用して“暗い音色”を与えやすくなりますが、近づきすぎるとこもりやポップノイズが出やすくなります。目安として、口元からおおむね15〜30cm(機種により適正距離は変動)で一定距離を保つ運用が無難です。距離が一定だと音色の再現性も高まります。:contentReference[oaicite:2]{index=2} :contentReference[oaicite:3]{index=3}
角度・ポップ対策:真正面に吹き込まない、物理ガイドを使う
破裂音や息の吹かれを避けるため、マイクに真正面で風を当てない配置にし、ポップガードを使って距離を物理的に安定させます。これだけで低域の濁りや不要ノイズを大幅に抑制できます。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
ゲイン・モニター:ピーク−10〜−6dB&常時モニター
- 入力レベル:通常トークや囁きでピーク−10〜−6dB。赤点灯(0dB)は一度も出さない。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
- モニター:ヘッドホンで自声を常時確認すると、必要以上に声を大きくする癖が抑えられます。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
EQ:不要高域を薄く整理、“暗い”方向へ寄せる
囁きはもともと高周波成分が減衰し、スペクトル重心が低い=暗い音色に傾きます。仕上げのEQはまず耳障りな高域を薄く抑えるところから。やりすぎると明瞭度が落ちるため、最小限の処理に留めます。ASMRの音響研究でも、低い周波数帯域の“深いトーン”ほどASMR強度が高まりやすい傾向が示されています。:contentReference[oaicite:7]{index=7} :contentReference[oaicite:8]{index=8}
マイクの種類:静かな部屋=コンデンサー/環境ノイズが気になる=ダイナミック
コンデンサーは高域まで繊細に拾えて音質重視に向きます。一方、ダイナミックは周囲ノイズに強く、近距離運用で扱いやすい特性です。ASMRのような小声・近接前提なら、環境に応じて選び分けましょう。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
環境最適化:湿度と静音が“張り上げ”を根本から防ぐ
乾燥は発声に必要な力(発声閾値圧)を押し上げ、結果として声を張り上げやすくなります。室内湿度40〜60%と静音化(PCファン・空調音の抑制)を徹底し、小声でも拾える環境を整えましょう。:contentReference[oaicite:10]{index=10}
90秒セッティング手順(本番前の最終合わせ)
- 距離・ガイド:ポップガード越しに15〜30cmで固定。近接しすぎていないか一度発話して確認。:contentReference[oaicite:11]{index=11}
- ゲイン:短文を囁き、ピーク−10〜−6dBに合わせる。:contentReference[oaicite:12]{index=12}
- モニター:ヘッドホンで自声の聞こえを確認。小声でも十分に聞こえる状態に。:contentReference[oaicite:13]{index=13}
- EQ:不要高域のヒスをほんの少し下げ、暗い音色を邪魔しない範囲で止める。:contentReference[oaicite:14]{index=14}
つまずき→即応(症状→対処)
- こもる/低域が出すぎる → 距離をわずかに離し、近接効果を抑える。:contentReference[oaicite:15]{index=15}
- ヒス/刺さりが気になる → 不要高域を薄く整理。距離とポップ対策を見直す。:contentReference[oaicite:16]{index=16} :contentReference[oaicite:17]{index=17}
- 声を張ってしまう → メーターでレベル確認し、モニターを上げる。小声でも届く設定に戻す。:contentReference[oaicite:18]{index=18}
チェックリスト(60秒)
□ 距離は15〜30cmで一定(近接効果をコントロール) :contentReference[oaicite:19]{index=19} □ ピーク−10〜−6dB/赤ゼロ回/常時ヘッドホンで確認 :contentReference[oaicite:20]{index=20} :contentReference[oaicite:21]{index=21} □ 不要高域を薄く整理して“暗い音色”を保てた :contentReference[oaicite:22]{index=22} □ 室内は静か&湿度40〜60%(張り上げ防止) :contentReference[oaicite:23]{index=23}5分→15分の段階メニュー:安全な低音化トレーニング
方針:まず“安全に暗く”、次に“再現性を高く”
ASMRの低音は、喉を押し下げて作る重低音ではなく、息を細く一定に運び、前方(鼻先〜口先)に共鳴を寄せ、高域を立てない口形で“暗い音色”を得るのが本筋です。立ち上げはSOVTE→ハミング→囁きの順で、やさしい負荷で共鳴を前へ移すのが安全です。:contentReference[oaicite:0]{index=0} :contentReference[oaicite:1]{index=1}
5分クイック導入(現場直前の最小セット)
- 30秒|姿勢セット:骨盤を立て、首長め・肩脱力。胸郭が縦に動く位置で固定(息を細く一定に出す準備)。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
- 60秒|SOVTE(ストロー/リップロール):極小音量・一定息で前へ抜く。声門の衝撃を抑え、暗く滑らかな音色の土台をつくる。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
- 60秒|ハミング→囁きa:鼻先に軽い振動→口を縦に薄く開けて「a」を小さく囁く。今日の“高域が立たない口形”を決める。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
- 60秒|短文:「息→子音→母音」で語頭を置き、語尾は0.3〜0.5秒水平に保って消す。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
- 30〜60秒|マイク合わせ:口元15〜30cm、30〜45°オフ軸、ピーク−10〜−6dBFS。ポップ対策を確認。:contentReference[oaicite:6]{index=6} :contentReference[oaicite:7]{index=7}
注:立ち上げ直後は努力感がわずかに上がり得ます。本番前に1〜3分の静かな休止を挟むと安定します。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
15分本格メニュー(低音の“再現性”を上げる)
- 2分|身体をゆるめる:首・肩・顎を小さく回し、歯は触れない距離で脱力。前方共鳴に切り替えやすくする下地づくり。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
- 3分|SOVTE:持続→短い上下スライド。常に小音量・一定息。暗い音色の“均一さ”を先に作る。:contentReference[oaicite:10]{index=10}
- 3分|ハミング→母音:鼻先に振動→「a・i・u・e・o」を小さく囁く。最も暗く抜ける口形をその日の基準に。:contentReference[oaicite:11]{index=11}
- 3分|口形とタイミング:子音は手前、母音は拍に水平。ラ行・サ行のゆっくり読みで高域が立たない舌・口の運びを確認。:contentReference[oaicite:12]{index=12}
- 4分|短文で通し:語頭「息→声」、語尾0.3〜0.5秒水平。録音→ヒス/刺さりがあれば口形と距離を微修正。:contentReference[oaicite:13]{index=13} :contentReference[oaicite:14]{index=14}
週次プラン(4週間で“暗さの型”を固める)
W1:5分導入+90秒直前ルーティン(毎回)→距離・口形の基準化 :contentReference[oaicite:15]{index=15} W2:15分本格を2回挿入→語尾0.5秒水平の安定化 :contentReference[oaicite:16]{index=16} W3:短文→長文への拡張(台本1ページ)。ヒスが出る語を抽出・修正 :contentReference[oaicite:17]{index=17} W4:マイク条件を変えて再現性テスト(距離±5cm・オフ軸±10°) :contentReference[oaicite:18]{index=18}“やりすぎ回避”の要所
- 吐き切らない:囁きは息そのものが音。余白呼吸でノイズと疲労を防ぐ。:contentReference[oaicite:19]{index=19}
- 喉で下げない:低域感は前方共鳴+近接で足す。喉下げは禁物。:contentReference[oaicite:20]{index=20}
- EQは最小限:まず不要高域を薄く整理。やりすぎは明瞭度を損ねる。:contentReference[oaicite:21]{index=21}
90秒・直前仕上げ(再掲)
- ストロー10秒×3 → ハミング10秒 → 囁きa10秒(前方フォーカス)。:contentReference[oaicite:22]{index=22}
- 短文10秒:息→子音→母音/語尾水平0.3〜0.5秒。:contentReference[oaicite:23]{index=23}
- 距離・角度・ピーク確認(15〜30cm/30〜45°/−10〜−6dBFS)。:contentReference[oaicite:24]{index=24} :contentReference[oaicite:25]{index=25}
チェックリスト(60秒)
□ SOVTE→ハミング→囁きの順で“安全に暗く”立ち上げた :contentReference[oaicite:26]{index=26} □ 息は細く長く一定(余白呼吸)で運べた :contentReference[oaicite:27]{index=27} □ 口は縦に薄く、子音は手前/母音は拍に水平 :contentReference[oaicite:28]{index=28} □ 15〜30cm・軽オフ軸・ピーク−10〜−6dBFSで録れた :contentReference[oaicite:29]{index=29}台本と言い回し:語頭は息→声/語尾は水平0.5秒
原則:低音ASMRは“書いて決めて、息で運ぶ”
囁きの近接収録では、語頭は息→声、語尾は0.3〜0.5秒を水平に保ってから消す——この二点だけで“暗く・やさしく・近い”質感が安定します。語頭はまずごく薄い息(必要に応じてを添える)に子音→母音を置き、語尾は色や息量を変えず水平のままフェードアウト。これにより立ち上がりのザラつきと語尾のヒスを抑制できます。:contentReference[oaicite:0]{index=0} :contentReference[oaicite:1]{index=1}
台本への書き込み:ブレスと当たりの“見える化”
- /(小吸気):語句の切れ目・名詞句の前に。吸う時は肩を上げず鼻から静かに。:contentReference[oaicite:2]{index=2} :contentReference[oaicite:3]{index=3}
- [ ](強調語):語頭の当たりを安定させるため、その直前に/を置く。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
- →(語尾水平):0.3〜0.5秒、音色と息を変えずに保ってから消す。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
語頭の作法:息→子音→母音を徹底する
囁きは息そのものが音。語頭で息を先に敷き、その上に子音→母音を置くと、立ち上がりのノイズを抑えて“柔らかい近さ”が出ます。練習は「h+a」「h+i」など、無声の息→ささやきの順で。強く吐きすぎてホワイトノイズが増えない下限を探します。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
語尾の作法:0.3〜0.5秒の水平を入れる
語尾で急に力を抜くとヒスが立ちやすくなります。最後の0.3〜0.5秒を“水平”(息量・口形・共鳴を変えない)で保ち、そっと消すだけで、暗く滑らかな余韻が残ります。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
言い回しのコツ:高域を立てない語の並べ方
- 子音は手前に、母音は拍へ:子音をわずかに前倒しして置くと、音量を上げずに明瞭度=近さが増します。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
- 母音は短め・縦の口形:口を縦に薄く開け、明るい高域が立たない口形を維持。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
- 語順は“静かな名詞句→短い述部”:名詞句の前に/を仕込むと呼吸が整い、語頭の息→声が安定します。:contentReference[oaicite:10]{index=10}
30秒テンプレ(そのまま読み・記号入り)
「いまから/[ゆっくり]/目を閉じてください→/ 呼吸を/浅く/静かに→/ この部屋の音が/遠くへ/ほどけていきます→/」使い方:記号の通りに小吸気/語頭は息→声/語尾は水平。録音→ヒス/刺さりがあれば、口形(縦)と距離(15〜30cm・軽オフ軸)を微修正します。:contentReference[oaicite:11]{index=11}
60秒バリエーション(情景描写)
「薄い灯りが/[静かに]/広がって→/ 指先の温度が/[ゆっくり]/戻ってきます→/ 吸って// 吐いて→/ そのまま/[楽なほうへ]/身を置いてください→/」90秒の仕上げ手順(本番直前)
- h+母音10秒(息→声の確認)→短文10秒(語尾水平)。:contentReference[oaicite:12]{index=12} :contentReference[oaicite:13]{index=13}
- ブレス位置の再確認(/を指でなぞる)。:contentReference[oaicite:14]{index=14}
- マイク最終合わせ:15〜30cm・30〜45°オフ軸・ピーク−10〜−6dBFS。:contentReference[oaicite:15]{index=15} :contentReference[oaicite:16]{index=16}
つまずき→即応(原因→修正)
- 語頭がザラつく → 息→子音→母音の順に戻す/hを添えて息の敷き込みを増やす。:contentReference[oaicite:17]{index=17}
- 語尾でヒスが立つ → 0.3〜0.5秒の水平を追加し、口形と共鳴を固定。:contentReference[oaicite:18]{index=18}
- 言葉が遠く聞こえる → 子音を手前、母音は拍。距離15〜30cm・軽オフ軸を再確認。:contentReference[oaicite:19]{index=19} :contentReference[oaicite:20]{index=20}
チェックリスト(60秒)
□ 語頭は“息→子音→母音”で柔らかく立ち上げた :contentReference[oaicite:21]{index=21} □ 語尾は0.3〜0.5秒“水平”で終えられた :contentReference[oaicite:22]{index=22} □ 台本に/と[ ]を書き込み、吸う位置を固定した :contentReference[oaicite:23]{index=23} □ 距離15〜30cm・軽オフ軸・ピーク−10〜−6dBFS :contentReference[oaicite:24]{index=24} :contentReference[oaicite:25]{index=25}トラブル対処:ザラつき・ヒス・息切れ・地声化
1. ザラつき(立ち上がり/語尾でノイズが乗る)
原因
- 語頭で息より先に子音が乗っている/吐き切ってから入る。
- 語尾で一気に力を抜き、ヒス成分が立つ。
- 喉奥に共鳴を置いてしまい、摩擦音が増える。
対処
- 語頭「息→子音→母音」へ戻す(必要ならを添えて息の敷き込みを作る)。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
- 語尾0.3〜0.5秒水平:音色・息量・口形を変えずに保ってから消す。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
- SOVTE→ハミング→囁きの順で前方共鳴にリセット(鼻先〜口先)。:contentReference[oaicite:2]{index=2} :contentReference[oaicite:3]{index=3}
- 仕上げに不要高域を“薄く”整理(やりすぎ注意)。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
2. ヒス/刺さり(高域が耳に痛い、ポップが出る)
原因
- 真正面から風を当てている、距離・角度が不適切。
- 高域の残留ヒスがそのまま出力されている。
対処
- 距離15〜30cm・軽オフ軸(30〜45°)+ポップガードで物理的に安定。:contentReference[oaicite:5]{index=5} :contentReference[oaicite:6]{index=6}
- ピーク−10〜−6dBに合わせ、常時ヘッドホンでモニター(張り上げ抑制)。:contentReference[oaicite:7]{index=7} :contentReference[oaicite:8]{index=8}
- EQはまず高域の耳障り成分を薄く抑える。暗い音色を邪魔しない最小限で。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
3. 息切れ(文中で息が尽きる/語尾が細る)
原因
- 腹式が浅く、囁きの息流が一定に保てていない。:contentReference[oaicite:10]{index=10}
対処
- 余白呼吸:吐き切らず細く長く一定に(次の吸気に余裕を残す)。:contentReference[oaicite:11]{index=11}
- 収録前に腹式+SOVTEで持続を整える(囁きでも息が続きやすくなる)。:contentReference[oaicite:12]{index=12} :contentReference[oaicite:13]{index=13}
- レベルは機材で稼ぐ(メーター基準、モニターで過大発声を抑制)。:contentReference[oaicite:14]{index=14} :contentReference[oaicite:15]{index=15}
4. 地声化(囁きがいつのまにか普通声に戻る)
原因
- 低音を「喉で」作ろうとして過度な内転/喉下げが起きる。
- モニター・ゲイン不足で無意識に声量を上げてしまう。
対処
- 無理のない範囲で低音を追求し、前方共鳴・息のコントロールに注力(喉で下げない)。:contentReference[oaicite:16]{index=16}
- 立ち上げをSOVTE→ハミングで“barely adducted”へ戻す(楽に低めの音色へ)。:contentReference[oaicite:17]{index=17}
- ピーク−10〜−6dB/距離一定を徹底して“マイクに任せる”。:contentReference[oaicite:18]{index=18} :contentReference[oaicite:19]{index=19}
5. ノイズフロア/小声の粒立ち(静かな区間で粗が目立つ)
原因
- 自己ノイズ・環境ノイズ、過度なダイナミクス処理。
対処
- 静音環境+ポップガード+吸音を整える(PCファン/空調音を抑制)。:contentReference[oaicite:20]{index=20}
- ゲート/NRは“浅く”。切れすぎは不自然=ASMRの没入を損なう(使うなら最小限)。:contentReference[oaicite:21]{index=21}
- コンプのかけすぎ注意:埋もれていた低域成分まで持ち上がると質感が粗くなる。:contentReference[oaicite:22]{index=22}
- 可能ならフラット特性・低ノイズのマイクを選ぶ。:contentReference[oaicite:23]{index=23}
90秒リカバリー(本番中に崩れたら)
- 10秒:SOVTE(ストロー/リップロール最小音量)→10秒:ハミングで前方に戻す。:contentReference[oaicite:24]{index=24}
- 20秒:短文で「息→子音→母音/語尾0.3〜0.5秒水平」を確認。:contentReference[oaicite:25]{index=25} :contentReference[oaicite:26]{index=26}
- 30秒:距離・角度・ピーク再合わせ(15〜30cm・軽オフ軸・−10〜−6dB)+モニター音量を上げる。:contentReference[oaicite:27]{index=27} :contentReference[oaicite:28]{index=28}
チェックリスト(60秒)
□ 語頭は“息→子音→母音”、語尾は0.3〜0.5秒水平で終えたか :contentReference[oaicite:29]{index=29} :contentReference[oaicite:30]{index=30} □ 距離15〜30cm・軽オフ軸・ピーク−10〜−6dBで運用できたか :contentReference[oaicite:31]{index=31} :contentReference[oaicite:32]{index=32} □ 余白呼吸と腹式で息を細く一定に保てたか :contentReference[oaicite:33]{index=33} □ 高域の刺さりは“薄いEQ”でのみ整理(過処理なし) :contentReference[oaicite:34]{index=34} Voishはどんな方にオススメできる?


・高音が出ない
・音痴をどう治したら良いか分からない
・Youtubeや本でボイトレやってみるが、正解の声を出せているか分からない